子育ての「投資・消費・浪費」について
中国の故事に「孟母三遷」という言葉があります。意味は子供は周囲の影響を受けやすいので、子供の教育には環境を選ぶことが大切であるという教えで、「孟母」は孟子の母。「遷」は移る、転居することを意味します。
だから、適切でタイムリーな子育て費用を考えなければなりません。
- 一般的に出費は投資、消費、浪費に分けられます。
「投資」は支払に対し効果が大であり、
「消費」は支払に対し等価の効果であり、
「浪費」は支払に対し効果が少ないことを表しています。
- 今支払うお金に対して、子どもからどの程度価値が出てくるかを考えてみてください。
『投資』とは、子どもの将来に効果が出るように期待し、出費することです。
「子育てのための研究会」「教育情報を多く得られる新聞代」「子どもに与える書籍代」「家庭学習教材」「学習塾・各種習い事」等々がそれにあたります。
『消費』は、「適度な食費代」「光熱費」「服飾代」「学校に納める会費」等々の必要経費のことをいいます。
『浪費』は、「子どもにせがまれて買ったゲームソフト」「華美な服飾代」「計画性の無い衝動買い」等々で、子どもの将来にあまり良い効果が得られない物を指します。
- 私たちは家計が苦しくなり、節約をしようと考えると、「教育費」「本代」「新聞代」を削ろうとする方が多いのですが、毎朝確実に届けてくれる各種新聞、教育情報、家庭学習教材等は絶対に削減してはいけない『投資』です。何故なら知識や教養への支払いは、子どもの中に積み上げていける財産と判断すべきものであり、支払った金額、または手間と時間以上に、価値のある効果や影響が将来期待できるものであり、出費の中では一番削ってはいけないものです。
削減すべきは『消費』『浪費』であります。
その中で、『消費』は支払った金額と同等の価値や効果が期待できる光熱費や交通費など、通常の生活費全般の必要経費が『消費』であり、子育てには必要なものです。
それに対し『浪費』は、支払った金額ほどの価値や効果が期待できない支払いのことで、いわば「無駄遣い」のことです。ゲームソフト代や、過度・華美な贅沢品の購入等はお子さまを育てる上で、マイナスに働く出費といえます。
『投資』や『消費』だと思っていても、子どもの状況によっては『浪費』になってしまう可能性があるという点です。
- 子どもによかれと思っての教材、学習塾も注意深く、時間と労力をかけて世話をしないと『浪費』になる可能性があるという点です。立派な書籍、教育環境を作っても、子どもの心の中にやる気(自発的能動的な活動態度)がなければ、何もならないし、かえって、やる気をなくしていく可能性もあります。
- したがって大事な事は、子育ての出費は、子どもの自発的能動的活動態度がその前提となるという点であり、この態度の育成を親は心がけて投資をするようにしなければなりません。